人間と言動の多面性

人間の多面性 人間には色んな面がある。その人がとったある言動は、その人の一部の面の現れにすぎない。
言動の多面性 言動には色んな面がある。その言動にこめられた狙いやその言動が周りに与えた理解は、その言動の一部の面にすぎない。

ある人間への印象は、その人のどの面に着目しているかに大きく依存する。

相手の言動のどの側面を見るかは、相手への印象に大きく依存する。
例えば、好ましいと感じる相手の言動のばあい、肯定的な面がクローズアップされる。

相手の言動の評価は、言動のどの側面を見るかだけでなく、記憶にも大きく依存する。
記憶は評価に用いる尺度とデータを提供する。

相手の言動への外的反応は、評価の際に強く記憶と内的反応を起こした時に起きる。
言いかえれば、言動のある面が人間のある面に強く作用することで、新たな言動が誘発される。

外的反応には、他者の言動の反応以外にも、その状況に対するあらゆる反応が含まれる。

外的反応は、その人の中で強く響いた部分の反映だから、その人の一面をある程度は反映している。
どの程度反映しているかは、表出したいものに対する理解度と、それを言動にする表現力による。

言動の対立は、面と面の対立にすぎない。言動そのものが相容れないとは限らない。
例えば、ある言動の中に互いに反発的な側面が含まれることはよくある。
そのとき、どちらの側面を強調するかで、内容的に同じ言動どうしが対立的に見える。

人間の対立も、面と面の対立にすぎない。
互いに相手の一部だけを見ていることが、誤解を解く難しさを倍増させる。
先入観として相手に対する印象があるから、相手の言動を中立的に理解して相手に対する印象を改めるのは難しい。

相手を深く理解する
1. 相手の言動をよく観察する
2. 相手の言動に対する自分の内的反応と外的反応を細かな段階に分けてよく観察する
3. 相手の言動のどういう側面が自分のどういう部分と反応しているかを判断する
4. 相手の言動の一面しか見ていない可能性を疑い、多面的に見ようとする
5. 相手とのやりとりと共感的考察によって相手の言動の背後にある思考回路を明らかにしていく
6. 相手の言動の背景にある人間的側面を明らかにしていく
7. 相手の人間的側面の一部しか見ていない可能性を疑い、多面的に見ようとする
8. 以上のサイクルを繰り返す